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島根大学農林生産学科森林学コースのページです

山林に行ったらマダニに注意

つい先日。
米先生が学生さんと三瓶演習林へ調査に行った翌日のこと。
先生から「病院に寄ってから出勤します」とのline連絡が。

そして、その後に届いたのが、こちらの写真。


なんぞ、これは?

2mm程度の黒い点で、
先生曰く「ほくろかと思った」。
いやいや、違うでしょ。そうじゃないでしょ。
おいおいおいおい、あきらかに、がっつり生えてるよ、足!
ほくろじゃないよ、ダニですよ。

先生はすぐに近所の皮膚科へ行き、
ピンセットでとってもらって
その後、取り残しがないか顕微鏡で調べてもらい、
処置は無事終了。

さて。皮膚科の先生は、なぜ取り残しがないのか調べたのでしょう。

実は、ダニの体の一部が残ると、そこから毒なりウィルスが入って
感染症になる場合があるのだそうです。
主に2つ。
1つ目が「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」。
これはもう治療法が無いので、
入院して対症療法で症状を和らげながら回復を待つだけとのこと。
場合によっては、死ぬこともあるそうです。
もう1つが、「日本紅斑熱」。
こちらは抗生物質が効くそうです。

どちらも、発症してからの対応になるので、
噛まれた後の予防方法は無いそうです。
先生も念のため、10日間くらい様子見だそうです。

今回、先生は林内に入ることはなかったそうですが、
それでも、噛まれてしまいました。
やっぱり山に入るときは、虫除けスプレーだけではなく、
多少熱くとも、長袖長ズボン、
靴下は長めのもの(ひざ下くらいがベスト)を選び、
首元にはタオルを巻いて、なるべく露出を少なくする
(この装備は ヒル 対策にもなりますね)。

ちなみに、米先生は過去2度、
ダニ★アタックにあっています。
高橋先生も何度か噛まれているそうです。

厄介なことではありますが、
こういうことは山に入ればどうしてもついて回ること。
逆にダニの立場になれば、
獲物に噛みつくことは、彼らにとっての生活の一端。
それでも山に臨むなら、
先にも書いたような装備をしっかりすること以外に
避ける方法はないでしょう。

ただ、これだけしても、やっぱり噛まれてしまったら。
その時は、事前に得た知識を駆使して、
冷静に対処することが、一番の特効薬ですね。